第0回RDEフォーラム・プロローグ 2013 幕張メッセ
「鉄道のある景観~環境、景観、デザインから鉄道を考える~」2013年11月8日(金) 幕張メッセ 国際会議場 201号室
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■ 「鉄道技術展」でデザインを語ること
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■ 「鉄道技術展」でデザインを語ること
2013年「第3回鉄道技術展」でセミナーとして開催された「鉄道のある景観〜環境、景観、デザインから鉄道を考える」。鉄道技術展は技術の展示会であり、また併催されるセミナーも技術に焦点を当てたものになることも当たり前なのだが、「鉄道」というものを考えて見ると、それが単独であるわけではない。
常に鉄道は技術的存在であると同時に、人にとって移動する道具であり、そしてその行為そのものに移動するという以上の何かが在ることに気づく。それは何なのだろうと考えると、つまるところ、鉄道の持っている楽しさ、と言うものなのではないかということに行き着いてしまう。
それは自動車による移動と同じような楽しさでもあるのだけれど、鉄道には「駅」というある儀式の場が必要となる。そこから始まる非日常(それが通勤手段であっても)に対する期待感といったものが鉄道にはある。別の言い方をすれば「旅情」なのかもしれない。
そう考えると、鉄道は技術だけではない、そしてその技術を支え、人に何かを訴えるものが存在しているということでもある。あえてそれを総称すれば「デザイン」と言われるものになるのではないか。「駅」「車両」という装置はもちろん、鉄道が走り抜ける「風景」、それが鉄道の楽しさを演出する。
このセミナーが、その後「レイルウェイ・デザイナーズ・イブニング」に発展するだろうことは当時は考えてもいなかったのだが。セミナーのメンバーは、橋本優子氏、小野田滋氏、山田晃三氏、南井健治氏、そしてモデレータとして鼠入隆志氏。
(文章:レールアンドテック出版 代表 鼠入隆志)